Apple TV のコメディ『テッド・ラッソ』(ラッソは、アメフトのヘッド・コーチだったのに、なぜかイギリスでサッカーの監督になった)を見ていると、オランダ人プレイヤーに全く空気を読まずに、率直すぎる感想を述べるという役回りがあてがわれている。
個人の性格というよりは、オランダ人なので、というふうに扱われている。まあ他のヨーロッパ系やアフリカ系の選手たちが全員、おまえそれは言っちゃだめだよ! これだからオランダ人は! というリアクションなので、ヨーロッパ的に共有された、国民性ジョークなんだろうが、学生時代のオランダ人留学生のことを思い出した。
彼は、西園寺公望の研究をしていて、インテリはインテリなのだが、みんなから図体がでかい子供として扱われていた。が、今思うと、あれはコミュニケーション・スタイルの違いだったのかなあ、それともやっぱりたんにわがままだったんだろうかなどと、過去の記憶を反芻するが具体例がもう記憶の彼方で思い出せない。
ちなみにそいつは、ディックという名前で、われわれの間ではわがままで不真面目な遊び人ということになっていた(「ディックは遊んでばかりで全然勉強しねえな〜」)。経済学部の地下で夜通し卓球をやったり、生牡蠣パーティをやって、翌日、全員が苦悶でのたうち回っている時に一人だけ素知らぬ顔をしていたり、クラブでDJをやってえらくモテていたり、オランダで***てきた****を**て、深夜の吉田山を****と**したりしてたのだが、ふと西園寺公望、ディックという名前で検索したら、私の知らないディックがえらく神妙な顔をして出てきた。
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確か塚原東吾氏とは一度だけ会ったことがあるような気がするのだが、ディックのことを知っていたんだったら、その後の彼のことを聞いておくんだった。