ル・ボンの群衆心理読んでたら「群衆の同情は、決して好人物の指導者たちには注がれず、自分等を猛烈に圧迫した専制君主たちに注がれたのである」とあって、最近の「なんで汚職してる政治家ばっかり擁護するやつが現れるんだ?」という感覚が実は最近どころじゃなくて群衆とはいつの時代も権力者に同情をよせるものということらしい。
シモーヌ・ヴェイユの「重力と恩寵」に自分が付箋貼ったところを読み返してたら「抑圧も一定の段階をこえると、権力者はその奴隷たちから必然的に崇拝されるにいたる」書いてあっていつの時代、どの場所でも権力は権力ゆえに隷従するの人間が出てくるのだなと思うなどした。
ヴェイユは第二次世界大戦中になくなっているけど、時代をさかのぼるとヴェイユも影響を受けたラ・ボエシも「自発的隷従論」で圧政に従う民衆について論じているし、いつの時代も人間は理不尽な権力に自発的に従ってしまうのか。