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「それは痛みであり血なのですが、生の流れでもあり、死んだままにされたかもしれない部分と、いま生きている部分とをつないでいるのです。死者の記憶と現在に生きる者とをつなぐことで、物事が死なないようにする。これは韓国の歴史だけでなく、全人類についても当てはまると思いました」
クーリエ・ジャポン · ハン・ガンが語る「自分自身の悪夢と、韓国という国の悪夢」
「最も見事な特徴のひとつは、非常に特定的な筋書きと文化的文脈を選び、読者をその時代へ連れていく能力なのですが、こうした高度に特定的な出来事は歴史上繰り返されているということを、彼女は充分すぎるほど意識しています。読んでいる内容が光州での事件にせよ夕飯の食卓でのことにせよ、それは読み手がどこででも目にする生活であり、問題なのです」
クーリエ・ジャポン · ハン・ガンが語る「自分自身の悪夢と、韓国という国の悪夢」
“ハンは状況の進展を、国会が未明に戒厳令を取り消すまで、じりじりしながら注視していたという。尹大統領の戒厳令に反対した議員や人々について、彼女はこう語る。
「（光州事件前後の）1979年と80年の記憶は、経験したのが直接的だろうと間接的だろうと、繰り返してはならないことだと人々はわかっていましたし、だからこそ真夜中に街頭に出たのです。このようにして、過去と現在はつながるのです」”
クーリエ・ジャポン · ハン・ガンが語る「自分自身の悪夢と、韓国という国の悪夢」